2007年07月23日
◆アメリカのマスターコーチの講演レポート
東京青山の外苑前で、国際コーチ連盟(ICF)の試験委員でもある、アメリカ人のマーガレット・クリムバウム氏(ふっくらした女性)の講演がありました。台風のための雨模様でしたが。多くのメンバーが集まりました。
そのレポートで長いし、デモンストレーションの様子や、雰囲気なので、コーチングを生業にしている人向けです。
コーチがどういう風にスキルやファウンデーションを磨いているかの一端を知ってもらえればと
思います。
13時からは、 「チャプター運営者向け勉強会 効果的なチャプター運営の方法~メンバーとのパートナーシップを築くには?」があり、全国のチャプター運営者が集まり、チャプター運営上の質問にマーガレットが答え、イギリス等の旨く言っているチャプターの話がありました。
15時~17時は、 「マスターコーチのコア・コンピテンシー ~ 優れたコーチの特性とコーチング・デモと解説で学ぶ」というテーマで、コンピテンシーの話とロールプレイ、更にそのロールプレイに対する質問という形で終了しました。
マーガレットは、国際コーチ連盟の認定試験委員として世界中で講演をされている方です。通訳は、平野圭子さんでした。ゆっくりしたマーガレットの話し方と、早く伝えようとする平野さんの早口の通訳は、後で振り返ってみると、通訳を介しての講演やロールプレイを体験した気がしてないから不思議でした。良い感じでした。
15時からのコア・コンピテンシーは、ICFが今現在、盛んに宣伝しているコンセプトです。アメリカでも、誰もがコーチを名乗れ、カウンセラーがすぐにコーチとしたり、
コーチングを教える機関が多く出来たという事があり、コーチングの質の向上というテーマが貫かれている感じがします。
【国際コーチ連盟の定めるコーチのコア・コンピタンシー】という文書が配られました。
(これは日本コーチ協会のHPに書かれているものです。)
文書が配られたので、それに従って進められかと思いきや、
『マスターコーチとは何か?』という所から話は始まりました。
自身がマスターコーチであり、多くのマスターコーチを知っている。
そして、多くのマスターコーチが持っている共通点について語りが始まりました。
ファウンデーションに関わる話と、ロールプレイ、実践を見てからの質問と続き、
心の深い部分に触れるコーチングについての話で、レポートとして伝えづらいのですが、
雰囲気として、出された質問や、書き取ったマインドマップのキーワードから拾いました。
キーワードとして、クライアントとの
★リレーションシップ
★パートナーシップ(二人が共に歩む)
★クライアントのベストを求める。(クライアントはそのままで、そのまま以上である。)
★重要なゴールを聴いている。
マスターコーチは、クライアントとの関係性の中で、クライアントの考え方、あり方、学習、創造生、を探求し、更に自分自身も探求し、それらの全てを使ってコーチングをしている。
クライアントが持っている世界から引き出す質問をしている。
(コーチの持っている世界からの質問ではなくて……)
コーチングではあり方やゴールに興味がでてくるが、
それすらもプロセスの一部でしかないという話でした。
(プロセスの説明はありませんでした。が、それは、結果を焦るコーチングではなく、
プロセス自体が探求心に富み、あり方に触れ、考え方に新しい視点を出すという風に私は捉えていました。)
そういうキーワードの話から、その意味についての話が始まりました。
大きなキーワードとして、『目撃者』という言葉が何度か使われました。
先ほどのプロセスという言葉とも関連し、
クライアントもコーチも常にプロセスの中にあり、クライアントの学習の目撃者として存在している。(成長や学習、変化の目撃者、現場に立ち会う人という意味に私はとりました)
あり方については、クライアントがうまくいっていることを知っている。
全部が明確に成っている。
そういうプロセス(あり方の前提ともとることが出来そうです。)の中で、
クライアント自身が自らコーチとなる、コーチングしていくように成る。
コーチ自身は、クライアントの目撃者となることで、
コーチも成長をしている事を語られました。
そのことを別の表現として、クライアントがコーチを学習者にしてくれるという事でした。(プロセスを共有することは、お互いが内面に向かうことを意味するようにも感じました。)
ましてや、それでお金を払ってくれているんですね。なんて冗談ぽく語られていました。
最終的には、クライアントが「私にはもうコーチはいらない!」という状態にまで成長している。という言葉がありました。
クライアント自身がセルフコーチング出来る状態に成る。という風に理解しました。
話を纏める形で、コンピテンシーの基礎は、
「関係性を深める」「クライアントに集中する」ということでした。
そこには、「プレゼンス(現前する?)」と「コンフィデンス(信頼?)」がある。
という説明でした。
私には、全人格を使って、関わり、プロセスを共有し、こちらの世界ではなく、クライアントの世界を大切に、引き出すプロセスが大事だと感じられました。
そういう説明の後で、
実際にクライアントを募集して、ロールプレイがありました。
T氏が手をあげて、始まりました。
始まるときには、パーミッションとして、「公開の場で、質問に答えることが嫌だったり、居心地が悪かったら、ハッキリ伝えてください。」と安心感の中に始まりました。
T氏のテーマは守秘義務がありますが、公言されている部分もあり、100万部のベストセラー小説を書くという内容でした。
小説を書くと言うことには確信がある。という事も話されていました。
あきらかにされてない部分を明らかにしたいというニュアンスでした。
「その夢が達成されて、何をしたいか。」という質問がありました。
「このセッションと夢との関係は?」
「ハッキリした事はこのセッションが終わったときに、どのように分かりますか?」
T氏が考える時間をゆっくりと味わうように、とっていました。
実は、先日 T氏の同じテーマの公開セッションを他のコーチで聴いたばかりでしたが、
質問に対してのらりくらりと、避けている感じを持っていました。
今回も、のらりくらりとはぐらかしている感じを持っていました。
(当然コーチなので、セルフコーチングされた上で、明らかにしたい事があるという感じでした。)
質問は続きます。
「もし、朝起きて、ミラクルが起こっています。その時にあって、今ないものは?」
T氏の答えがありましたが、明確ではなかったように感じました。
マーガレットはフィードバックのような感じで、
「あなたは、飛んでいきたいように聞こえてきます。
直観だから正しいかどうか分からないですが、それは正しいですか?」という質問がありました。そこから、
少し展開が変わってきたように、感じました。
「あなたのハートはそれを、そう言っていますか?」
「足を踏みはず事がないような信念はありますか?」という質問に繋がっていきました。
「あなたの中に信頼をおいてないものがあるとしたら?」
(恐れに対して、ドラゴンという言葉が出てきました。)
答えに対して、「通過しますか、よけますか?」という質問から、
T氏のドラゴンに乗って行く。という意外な答えが出てきました。
「自分に宿題を出す必要はありますか?」というところで終了しました。
T氏が味わうように答える中での展開でした。
そのままを伝えることは出来ませんが、
質問に対して、T氏が答えをすぐに出せない感じで、味わうようなセッションでした。
マーガレットの質問を書いていますので、その部分を感じ取っていただければと思います。
その後で、参加しているメンバーからの質問タイムに成りました。
質問に答える形で、初めのレクチャーの深い部分を説明されている感じがしました。
「答えがすぐに出る質問は、良い質問ではない。」
クライアントが考えている間に、マインド、ハート、エモーショナル、メンタルが回っていることを邪魔したくない。
『静かな場所』で起こっている事を、楽しみにして待つ。
目の前のパーミッションがほしいわけではなく、クライアントがスピリットを見るときを
期待しながら待っている。という話などがありました。
クライアントは、より大きなパーミッションに気づくという事が大切だと気づかされました。
クライアント自身が、どうやって自分自身とアクセスするか。という事が大切で、
それを邪魔しない、という事でもあったようです。
それは、クライアントが自分自身をコーチすることを学ぶ瞬間である。とも言われていました。
マインドや、ハート、エモーショナル、メンタルを回っていて、スペースを空け、マインドをクリアにする。
その時に、コーチ自身も、スペースを空けておく必要があるとも言われていました。
受け入れる準備の場所、静かな場所とコーチもアクセスしている必要がある。という風に解釈しました。
より大きなパーミッション、スピリッツを提供したい。とも言われていました。
沈黙の意味について、
課題がハッキリしないから、戦略がハッキリするまで探求する時間が必要で、
沈黙は、探求のコーチングには大切だということも付け加えられました。
別の表現では、クライアントをグレートシンカー(偉大なる思考者?)にさせる。
それはクライアントのスピリッツに触れることを意味する。とも語られました。
私はレイジー(怠惰?)なコーチだから、クライアントがそういう作業をするのを眺めている、と笑いながら話されてもいました。
他の質問にも、「一つのソリューションだけより、それを通して、セルフコーチングできるようにする」
直観に対しては、ニュートラル、クライアントを信頼する、反応を赦す事が大切という説明でした。そして、コーチの直観は正しくないけど、クライアントがあなたの言うことはあなたの言うことと理解できれば、それで、良い。とも。
大事な心がけとして、「私はたいていの場合間違っている」と思っていること。
全体を見ているつもりでも、それも部分にしか過ぎない。とも。
リスクを恐れない、無知であることを知ること。
などなど、哲学的なあるいはスピリチュアル的な言葉が出てきていました。
コーチングにおける、スペースという質問には、
クリアマインド
大きな好奇心
クライアントへの信頼
確実なナレッジ ということをあげておられました。
質問に触発された質問がでて、同じ事を違う表現で、語られ、深い意味を、いろんな視点から答えられていました。
そのレポートで長いし、デモンストレーションの様子や、雰囲気なので、コーチングを生業にしている人向けです。
コーチがどういう風にスキルやファウンデーションを磨いているかの一端を知ってもらえればと
思います。
13時からは、 「チャプター運営者向け勉強会 効果的なチャプター運営の方法~メンバーとのパートナーシップを築くには?」があり、全国のチャプター運営者が集まり、チャプター運営上の質問にマーガレットが答え、イギリス等の旨く言っているチャプターの話がありました。
15時~17時は、 「マスターコーチのコア・コンピテンシー ~ 優れたコーチの特性とコーチング・デモと解説で学ぶ」というテーマで、コンピテンシーの話とロールプレイ、更にそのロールプレイに対する質問という形で終了しました。
マーガレットは、国際コーチ連盟の認定試験委員として世界中で講演をされている方です。通訳は、平野圭子さんでした。ゆっくりしたマーガレットの話し方と、早く伝えようとする平野さんの早口の通訳は、後で振り返ってみると、通訳を介しての講演やロールプレイを体験した気がしてないから不思議でした。良い感じでした。
15時からのコア・コンピテンシーは、ICFが今現在、盛んに宣伝しているコンセプトです。アメリカでも、誰もがコーチを名乗れ、カウンセラーがすぐにコーチとしたり、
コーチングを教える機関が多く出来たという事があり、コーチングの質の向上というテーマが貫かれている感じがします。
【国際コーチ連盟の定めるコーチのコア・コンピタンシー】という文書が配られました。
(これは日本コーチ協会のHPに書かれているものです。)
文書が配られたので、それに従って進められかと思いきや、
『マスターコーチとは何か?』という所から話は始まりました。
自身がマスターコーチであり、多くのマスターコーチを知っている。
そして、多くのマスターコーチが持っている共通点について語りが始まりました。
ファウンデーションに関わる話と、ロールプレイ、実践を見てからの質問と続き、
心の深い部分に触れるコーチングについての話で、レポートとして伝えづらいのですが、
雰囲気として、出された質問や、書き取ったマインドマップのキーワードから拾いました。
キーワードとして、クライアントとの
★リレーションシップ
★パートナーシップ(二人が共に歩む)
★クライアントのベストを求める。(クライアントはそのままで、そのまま以上である。)
★重要なゴールを聴いている。
マスターコーチは、クライアントとの関係性の中で、クライアントの考え方、あり方、学習、創造生、を探求し、更に自分自身も探求し、それらの全てを使ってコーチングをしている。
クライアントが持っている世界から引き出す質問をしている。
(コーチの持っている世界からの質問ではなくて……)
コーチングではあり方やゴールに興味がでてくるが、
それすらもプロセスの一部でしかないという話でした。
(プロセスの説明はありませんでした。が、それは、結果を焦るコーチングではなく、
プロセス自体が探求心に富み、あり方に触れ、考え方に新しい視点を出すという風に私は捉えていました。)
そういうキーワードの話から、その意味についての話が始まりました。
大きなキーワードとして、『目撃者』という言葉が何度か使われました。
先ほどのプロセスという言葉とも関連し、
クライアントもコーチも常にプロセスの中にあり、クライアントの学習の目撃者として存在している。(成長や学習、変化の目撃者、現場に立ち会う人という意味に私はとりました)
あり方については、クライアントがうまくいっていることを知っている。
全部が明確に成っている。
そういうプロセス(あり方の前提ともとることが出来そうです。)の中で、
クライアント自身が自らコーチとなる、コーチングしていくように成る。
コーチ自身は、クライアントの目撃者となることで、
コーチも成長をしている事を語られました。
そのことを別の表現として、クライアントがコーチを学習者にしてくれるという事でした。(プロセスを共有することは、お互いが内面に向かうことを意味するようにも感じました。)
ましてや、それでお金を払ってくれているんですね。なんて冗談ぽく語られていました。
最終的には、クライアントが「私にはもうコーチはいらない!」という状態にまで成長している。という言葉がありました。
クライアント自身がセルフコーチング出来る状態に成る。という風に理解しました。
話を纏める形で、コンピテンシーの基礎は、
「関係性を深める」「クライアントに集中する」ということでした。
そこには、「プレゼンス(現前する?)」と「コンフィデンス(信頼?)」がある。
という説明でした。
私には、全人格を使って、関わり、プロセスを共有し、こちらの世界ではなく、クライアントの世界を大切に、引き出すプロセスが大事だと感じられました。
そういう説明の後で、
実際にクライアントを募集して、ロールプレイがありました。
T氏が手をあげて、始まりました。
始まるときには、パーミッションとして、「公開の場で、質問に答えることが嫌だったり、居心地が悪かったら、ハッキリ伝えてください。」と安心感の中に始まりました。
T氏のテーマは守秘義務がありますが、公言されている部分もあり、100万部のベストセラー小説を書くという内容でした。
小説を書くと言うことには確信がある。という事も話されていました。
あきらかにされてない部分を明らかにしたいというニュアンスでした。
「その夢が達成されて、何をしたいか。」という質問がありました。
「このセッションと夢との関係は?」
「ハッキリした事はこのセッションが終わったときに、どのように分かりますか?」
T氏が考える時間をゆっくりと味わうように、とっていました。
実は、先日 T氏の同じテーマの公開セッションを他のコーチで聴いたばかりでしたが、
質問に対してのらりくらりと、避けている感じを持っていました。
今回も、のらりくらりとはぐらかしている感じを持っていました。
(当然コーチなので、セルフコーチングされた上で、明らかにしたい事があるという感じでした。)
質問は続きます。
「もし、朝起きて、ミラクルが起こっています。その時にあって、今ないものは?」
T氏の答えがありましたが、明確ではなかったように感じました。
マーガレットはフィードバックのような感じで、
「あなたは、飛んでいきたいように聞こえてきます。
直観だから正しいかどうか分からないですが、それは正しいですか?」という質問がありました。そこから、
少し展開が変わってきたように、感じました。
「あなたのハートはそれを、そう言っていますか?」
「足を踏みはず事がないような信念はありますか?」という質問に繋がっていきました。
「あなたの中に信頼をおいてないものがあるとしたら?」
(恐れに対して、ドラゴンという言葉が出てきました。)
答えに対して、「通過しますか、よけますか?」という質問から、
T氏のドラゴンに乗って行く。という意外な答えが出てきました。
「自分に宿題を出す必要はありますか?」というところで終了しました。
T氏が味わうように答える中での展開でした。
そのままを伝えることは出来ませんが、
質問に対して、T氏が答えをすぐに出せない感じで、味わうようなセッションでした。
マーガレットの質問を書いていますので、その部分を感じ取っていただければと思います。
その後で、参加しているメンバーからの質問タイムに成りました。
質問に答える形で、初めのレクチャーの深い部分を説明されている感じがしました。
「答えがすぐに出る質問は、良い質問ではない。」
クライアントが考えている間に、マインド、ハート、エモーショナル、メンタルが回っていることを邪魔したくない。
『静かな場所』で起こっている事を、楽しみにして待つ。
目の前のパーミッションがほしいわけではなく、クライアントがスピリットを見るときを
期待しながら待っている。という話などがありました。
クライアントは、より大きなパーミッションに気づくという事が大切だと気づかされました。
クライアント自身が、どうやって自分自身とアクセスするか。という事が大切で、
それを邪魔しない、という事でもあったようです。
それは、クライアントが自分自身をコーチすることを学ぶ瞬間である。とも言われていました。
マインドや、ハート、エモーショナル、メンタルを回っていて、スペースを空け、マインドをクリアにする。
その時に、コーチ自身も、スペースを空けておく必要があるとも言われていました。
受け入れる準備の場所、静かな場所とコーチもアクセスしている必要がある。という風に解釈しました。
より大きなパーミッション、スピリッツを提供したい。とも言われていました。
沈黙の意味について、
課題がハッキリしないから、戦略がハッキリするまで探求する時間が必要で、
沈黙は、探求のコーチングには大切だということも付け加えられました。
別の表現では、クライアントをグレートシンカー(偉大なる思考者?)にさせる。
それはクライアントのスピリッツに触れることを意味する。とも語られました。
私はレイジー(怠惰?)なコーチだから、クライアントがそういう作業をするのを眺めている、と笑いながら話されてもいました。
他の質問にも、「一つのソリューションだけより、それを通して、セルフコーチングできるようにする」
直観に対しては、ニュートラル、クライアントを信頼する、反応を赦す事が大切という説明でした。そして、コーチの直観は正しくないけど、クライアントがあなたの言うことはあなたの言うことと理解できれば、それで、良い。とも。
大事な心がけとして、「私はたいていの場合間違っている」と思っていること。
全体を見ているつもりでも、それも部分にしか過ぎない。とも。
リスクを恐れない、無知であることを知ること。
などなど、哲学的なあるいはスピリチュアル的な言葉が出てきていました。
コーチングにおける、スペースという質問には、
クリアマインド
大きな好奇心
クライアントへの信頼
確実なナレッジ ということをあげておられました。
質問に触発された質問がでて、同じ事を違う表現で、語られ、深い意味を、いろんな視点から答えられていました。